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京急1500形 主回路制御装置改造工事

2009/10/13 作成
2016/03/05 更新

 既存車両置換えを目的とした新1000形の増備が平成14年より進められている。1000形6連の置換えには、新1000形が4または8両固定編成で増備を進め、6連としては車体更新工事を実施中だった1500形8連1本と4連1本を6連2本に組替える事でその代替とした。平成18年からは性能向上とメンテナンスフリー化を目的とした主回路制御装置のVVVF化改造も行っている。翌年からは車体更新工事を終えた編成のうち6両固定編成についてもVVVF化改造を進めている。
 主回路制御装置VVVF化改造工事の内容は、直流電動機から誘導電動機へ、M1車の界磁チョッパシステムをVVVF制御システムへ取替えを主目的としている。これにより加速度が0.92[m/s2]から0.97[m/s2]へ、電動機出力が100[kW]から155[kW]へ向上している。制御システムの製造は既存と同じ三菱電機と東洋電機製造が担当、取替え前後のメーカーは同一となっている。制御装置や主電動機などは新1000形6次車以降の車両に反映され部品の共通化が図られている。ただし車体と制御装置製造所の組合せは1500形は東急-東洋・川重-三菱に対し、新1000形は東急-三菱・川重-東洋と逆転している。
 1500形のVVVF制御化改造は3つのグループに分けられる。まず8連6M2T編成と4連1本ずつを組替え、この際に生まれた4M2T編成のデハを改造した計6本。次に先の組替えで1600番台ながらオールM編成だった3本は、中間車を電装解除とデハの改造を行い4M2T編成化を行った計3本。これをもって1600番台は全編成が6M2T編成となる。現在、1500番台6連について中間に組込まれた1600番台デハ(M1'-M2')の電装解除とデハ(M1)の改造を行い4M2T編成化(計6本)が進行中である。
 8連1本と4連1本から6連2本に組替える際、6M編成に組込まれたMM1ユニットは奇数号車がM1となるよう前後を入れ替え、このユニットのみ車号が降順となった。また最初のグループはダブルパンタ車が4M2T編成に入るように組替えられた。
 主回路制御装置のVVVF化改造後、1600番台のデハは1500番台に整理するため、改番が進められている。1600番台の番号順に番号が空いていた1561以降が充てられている。これによって1600番台は全て空く事となる。



図-1 6M2T・4Mより4M2T・6Mへ組成変更

 最も数が多かったのが、図1のように6M2T・4M編成から4M2T・6M編成を組成するパターンである。これにより4M2T編成は6本誕生した。平成18年度施工編成は主回路制御装置改造と同時に車体更新工事も実施し、平成19・20年度施工編成のうち改造をしない編成は6M編成ではなく8M編成に組成変更されている。なお、平成19年度の8M編成は後述のようにVVVF制御化され、平成20年度の8M編成は後に6M編成へ再組成変更が行われている。

表-1 1500形VVVF化改造に伴う組成変更編成表
編成 施工日 制御装置製造担当 備考
界磁 VVVF
I 1649-1650-1917-1918-1651-1654 18. 9. 8 三菱 三菱 車体更新同時施工
1545-1546-1653-1652-1547-1548 18. 6.22 三菱 車体更新同時施工
II 1541-1542-1647-1646-1543-1544 19. 3. 2 東洋 -1647-1646- : 車体更新施工
1643-1644-1915-1916-1645-1648 19. 3.12 東洋 東洋
III 1601-1602-1603-1604-1617-1616-1605-1606 19. 5.17 東洋/三菱 下線2両を4Mへ供出、電装解除の上4M2T化
1613-1614-1901-1902-1615-1618 19.10.19 三菱 三菱
IV 1607-1608-1609-1610-1623-1622-1611-1612 19. 9.25 三菱 下線2両を4Mへ供出、電装解除の上4M2T化
1619-1620-1903-1904-1621-1624 20. 3.12 三菱 三菱
V 1631-1632-1911-1912-1633-1636 20. 8.27 東洋 東洋
1533-1534-1635-1634-1535-1536 20.12. 4 東洋 -1635-1634- : 1545編成8連化(20.4.14〜)に使用
VI 1625-1626-1905-1906-1627-1630 21. 2. 9 東洋 東洋
1537-1538-1629-1628-1539-1540 21. 5.22 東洋 -1629-1628- : 1541編成8連化(20.9.8〜)に使用


図-2 1637編成のうち2両電装解除のうえ4M2Tへ組成変更

 製造当初こそ8両固定編成であった1637編成は本工事が始まるまで1500形唯一の6両固定編成として希少な存在であった。この編成も本工事の例外でなく4M2T化に供されるが、界磁チョッパ編成に組み込まれたサハは出し尽くしてしまった為、図-2の通りM2'-M1ユニットを電装解除し4M2T編成を創り出している。
 改造内容はM1車の界磁チョッパをVVVFに取替える点はこれまでと同一だが、M2'車の空気圧縮機(CP)を撤去してTs化、M1車の界磁チョッパとパンタグラフおよび周辺配管の撤去とCP増設してTu化、M1'車は浦賀方のパンタグラフを復旧させダブルパンタ化を行い既存車に合わせている。電装解除を行った2両は図-2のように1900番台へ改番されサハ1900形へ編入された。電装解除によって余剰となった機器は電動貨車のチョッパ化改造に供された。
 電装解除された車番は1900形最終番号1924の続番ではなく、不自然に4両飛ばした1929-1930となった。4両分の空き(1925〜1928)は1601編成・1607編成4M2T化時に利用された。余談ながら、1640号車は1930号車へ改番されたが、車体側面の車番表示は千の位の1と一の位の0が変化しない為か交換せず流用されている。


図-3 8M・4Mより2両電装解除のうえ4M2T・6Mへ組成変更

 1500形チョッパ車8両固定編成として残っていた1601編成および1607編成もこの工事の例外ではなく、図-3および表-2の通り施工された。組替え相手については、1500番台前半の編成を4両固定編成とするためか1529・1549編成が6連化された。改造内容については1637編成と同様、6M2T・4Mから4M2T・6M組成時と同様にMMユニットの捻出を行い、電装解除によって生まれるサハの車番は先述の通り空番を埋めるように付与された。

表-2 1500形VVVF化改造に伴う組成変更編成表
編成 施工日 制御装置製造担当 備考
界磁 VVVF
1637-1638-1929-1930-1639-1642 21. 9. 2 三菱 三菱 -1929-1930- ← -1641-1640- : 電装解除のうえ改番
1529-1530-1617-1616-1531-1532 21.10. 1 東洋/三菱
1601-1602-1925-1926-1603-1606 22. 3.12 東洋 東洋 -1925-1926- ← -1605-1604- : 電装解除のうえ改番
1549-1550-1623-1622-1551-1552 22. 4.16 三菱
1607-1608-1927-1928-1609-1612 22. 9. 2 三菱 三菱 -1927-1928- ← -1611-1610- : 電装解除のうえ改番


図-4 6Mより2両電装解除のうえ4M2Tへ組成変更

 1600番台の改造完了でこの工事は終わりと思われたが、図-4および表-3の通り1500番台の6連に対しても同様に施工された。今回は既に組替え済みであり、編成替えは生じていない。1600番台の1ユニット(M1'-M2')の電装解除では、これまでと同様にM1'車は界磁チョッパとパンタグラフおよび周辺配管の撤去とCP増設してTu化、M2'車はCPを撤去してTs化している。撤去した元M1'車のパンタグラフ分はM1車の浦賀方に増設することで1600番台編成と同じ機器構成となっている。電装解除によって生まれたサハの付番は1529編成から編成順に1637編成サハの続番となっている。

表-3 1500形VVVF化改造に伴う組成変更編成表
編成 施工日 制御装置製造担当 備考
界磁 VVVF
1545-1546-1939-1940-1547-1548 23. 2.22 三菱 三菱
1529-1530-1931-1932-1531-1532 23. 8.25 東洋 東洋
1549-1550-1941-1942-1551-1552 24. 4. 2 三菱 三菱
1533-1534-1933-1934-1535-1536 24.10.15 東洋 東洋
1537-1538-1935-1936-1539-1540 25. 9. 6 東洋 東洋
1541-1542-1937-1938-1543-1544 27. 2.12 東洋 東洋


図-5 デハの1600番台から1500番台へ改番

 主回路制御装置のVVVF化改造後、1600番台デハ9編成の36両について1500番台に改番整理が実施されている。1500番台は1553番以降が空いているが、区切りの良い1561番以降が充てられ、先に電装解除で1900番台に編入された車号については飛ばした旧車番の番号順となっている。これによって1600番台が全て空く事となる。

表-4 1500形へ改番に伴う組成変更編成表
編成 施工日 備考
1561-1562-1925-1926-1563-1564 25.12.17 1561 〜 1564 ← 1601 〜 1603 , 1606 : 改番
1565-1566-1927-1928-1567-1568 26. 8. 1 1565 〜 1568 ← 1607 〜 1609 , 1612 : 改番
1569-1570-1901-1902-1571-1572 26.11.14 1569 〜 1572 ← 1613 〜 1615 , 1618 : 改番
1573-1574-1903-1904-1575-1576 27. 7. 3 1573 〜 1576 ← 1619 〜 1621 , 1624 : 改番
1581-1582-1911-1912-1583-1584 27. 8.19 1581 〜 1584 ← 1631 〜 1633 , 1636 : 改番
1585-1586-1929-1930-1586-1587 25. 9.30 1585 〜 1588 ← 1637 〜 1639 , 1642 : 改番
1589-1590-1915-1916-1591-1592 26. 6.16 1589 〜 1592 ← 1643 〜 1645 , 1648 : 改番
1593-1594-1917-1918-1595-1596 26. 5.12 1593 〜 1596 ← 1649 〜 1651 , 1654 : 改番

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